<わが国の課題と中高年者の活性化>
●日本経済の停滞と進展しない構造改革
わが国は明治維新以来、官を中心としたトップダウン方式で西洋近代文明を取り入れ、日本には資源がなく貧しい国であるという認識から、豊かにするためには産業を興し、ストックを蓄えなければならないとし、殖産に力を入れ、国としてストックの増大をはかってきました。その行きついたところが、バブルの発生(収益性を無視した資産価値の増大)だったのです。バブルを生み出した原因は単なる景気の循環ではなく、日本の仕組みがもたらした構造的なものが、国内外の環境変化に対応できずに矛盾として顕れたのであり、どこに問題があり、どのように改革するのか明確にする必要があります。
●高齢化の拡大と増大する医療福祉費用
官僚の仕組みが最も顕著にあらわれているのが、医療の仕組みです。日本の医療の仕組みをつくるにあたって、医療は仁術であり、儲けとは切り離さなければならないとし、国が医療体制を整備するのに補助金を優遇するとか、国民皆保険によって財源を確保するというのです。日本の医療業界そのものが官僚指導の国営システムであり、その上に製薬業界や検査業界との利権構造が出来あがり、高齢化の進展とともに年々医療費が増加し、更に、老人医療費の福祉名目への切り替えもあり、一層拡大する高齢化に対し、止めども無く医療福祉費用が増大する仕組みになっているのです。
●中高年者の活性化なくして日本の再建は無い
このような環境を打破する為には、中高年者を主体に、新しい時代の変化を理解し、出来る限り自らの生命力を活性化し、自分たちの住む社会や環境の改善に立ちあがることが必要です。日本の現状では、高齢者はおとなしく引退をして年金生活をしなさい、身体の調子が悪ければ病院で面倒を見てあげますよ、という仕組みになっています。しかし、高齢者人口が増えれば国として成り立っていきません。若い人たちが一生懸命働いて、その人たちにすがって生活をするというのは、好ましいこととは思えません。将来は高齢者の割合が4分の1を占めるといわれていますが、そのようなときに社会のお荷物になっていては、日本の社会が健全である筈がありません。
このような仕組みを変えていくには、高齢者自らが年をとっても若い者には負けないぞという気概を持ち、精一杯自分の力を出し、自分の存在を世の中に示していくという姿勢が必要です。もちろん、それぞれの事情があり、そのようなことは無理だという人もいるでしょうが、一人ひとりがその気になって、出来ることから始め、社会がそれをサポートする体制をつくれば、全体として大きな力になります。
特に、これから高齢者の仲間入りする中高年者が、若い人のお荷物にならないように、まず健康でなければなりません。健康は本来、薬や医師が与えてくれるものではありません。自分で自分の健康を獲得していくことです。そのためには、自分の健康は自分で確保しようと決心し、自分の健康は自分の責任なのだと覚悟する事です。そして、自分を主人公としてすべての方策を検討し、実現可能ないちばん良い方策を実行して行けば良いのです。自分が主体性を保ちながら医師を活用するのは良いのですが、自分の身体のことは分からないからすべて医師に任せるというのは、自分の主体性を放棄することとなります。決心・覚悟をするということは、自分の行動に責任を持ち、自立するということです。今の中高年者は、今の社会をつくり出したのに責任があるのですから、これからの社会を若い人にとって魅力あるものにしていくことにも責任がありますし、現状に甘えずに社会の一翼を担い、活性化に役立つような活力を示すことが必要です。
<環境の変化と波動脳力の向上>
●情報化の進展
情報化の波が国家間の壁を急速に低くしつつあります。地球上の国家間の問題は民族、言語、宗教等の問題をかかえ、融合には困難が伴うでしょうが、目指している方向は明らかに共通の基盤をつくろうとしています。国単位でみても、現在は世界の情報をまたたく間に茶の間で見られる時代になり、今までは国家や組織が管理・統制していた多くの情報が、その気になれば誰でも入手可能になるのです。集団や組織の壁は低くなるかわりに、個人の立場が強くなるでしょう。一方で個人の責任は重くなり、個人の自立が要求されてくるのは必然であります。
このような情報化の進展に対し、日本の社会は単に経済的な側面しか見ていないようです。今までの業界育成や、公共事業の新しい運用先を開拓するという程度でしかないようです。そんなことで、情報化時代に対応する新しい日本社会を構築出来るのでしょうか。
人類が自らの欲望を満たすために、自然環境を破壊してきたことが問題にされています。宇宙における地球環境は奇跡的なものであり、私たち人類は、奇跡的に地球という環境に生かされています。地球の物理的条件がちょっと変わっただけでも、私どもの存在など消し飛んでしまいます。それなのに、自らが存立する条件を自ら打ち壊そうとしているのです。あらためて生命とは何か。人類として求める目標とは何か。私どもの生きザマが問われているのです。 また、多種多様な価値観をどのように融和させ、調和させ、発展させていくのか。これらを学び、身につけていくことが情報化時代を乗り越えていく最大のポイントであり、そこに人間の叡智が問われているのです。
●東洋医療への関心と自然治癒力
日本は戦後、西洋医療が絶対的なものとして取りあげられ、保険制度とともに進展してきました。西洋医療は近代科学の客観性、再現性、普遍性という大きな方法論に支えられ、対象となる人間の身体を物質として認識し、身体はそれぞれの部品で出来ているとし、どんどん細分化されてきました。
しかし、病気の主流が急性病から慢性病に移行した今日、これまでの西洋中心の医療では限界があり、発想の転換が要求されています。急性病が治らなかった時代には、医療が東洋から西洋へとシフトしましたが、今その逆転が起こりつつあります。西洋医療では治りにくい慢性病の「養生」として、東洋の知識が活かされています。病院や診療所でも漢方薬を処方する所が多くなり、鍼や灸を使用する所も増えているといいます。
アメリカでは、西洋医療には掛からないという人々が増え、米国政府も代替医療をバックアップするという動きが出ています。西洋医療一辺倒の日本でも、これからは西洋医療以外の医療や民間療法にも大いに関心を持つべきではないでしょうか。
西洋医療が病気の原因を除去しようとするのに対し、東洋医療は人間本来の持つ治癒力を重視して回復を目指します。西洋思想が自然を征服しようとするのに対し、東洋思想では自然に敵対せず寄り添い、向かい合い、力を借りることで順応し共存してきました。この東洋思想を受け継ぐ医療は、あくまでも病気の自然な経過を促すために、人間の自然治癒力を最大限に引き出し、トータル・バランスを取り戻すようにしてきました。
これは東洋思想の禅にも通じるものです。食後に所定の錠剤を服用すればいいというような、西洋医療との付き合い方とは違います。患者は単に治療を受けるのではなく、自らの生活習慣の改善に努力しなければなりません。そのためには、患者本人が「自らの身体を改善しよう」という強い意志に、目覚める必要があるのです。
このように東洋医療は各自に備わっている自然治癒力を前提に、どのようにしたら自然治癒力を向上させることが出来るのか、その方策に知恵を絞ってきたのです。
<西洋医療と東洋医療との違い>
西洋医療
基本的考え方
人体を物質とし、各機能は部品と捉える
治療方法
薬や手術により、病気の原因を除去する
患者との関係
患者よりも疾患なり病気が対象
得意分野
感染症等の急性病、交通事故等の怪我
東洋医療
基本的考え方
人体を意識を持った機能的な総合体と捉える
治療方法
自然治癒力を活発にし、トータルバランスを取戻す
患者との関係
患者の意識や生活習慣の改善を促す
得意分野
慢性病(成人病・生活習慣病)
●波動脳力とは
人類は近代科学から多くの恩恵を受けていますが、近代科学にも問題はあります。近代科学は物質を対象に発展してきましたが、その前提として、人間の精神や意識は客観性も再現性も普遍性もないとして、検討の対象から排除してきました。ところが近年、物質をどんどん細分化し、その構成や機能を解明していく量子論が発展してくると、物質の構成要素である電子や素粒子などは、物質としての粒の要素だけでなく、波の要素=エネルギーもあると判明してきたのです。近代科学が物質中心の科学で、人間の精神や意識を研究対象から排除していても、現実に人間の精神や意識の働きが他のものへ影響を及ぼすことがあるという事実から、このような働きの背景に近代科学では未だ解明されていない何らかのエネルギーが存在しているのです。そして、このようなエネルギーは量子論における極小物質の示す波の要素で説明がつくのではないかとして、そのような現象を表現するのに「波動」という言葉が使われてきたのです。波動という概念が世の中で関心をもたれるようになったのは、近年になって個人と社会との関係、人類と自然環境との関係が大きく変わってきたことによります。
国際生命情報科学会(ISLIS)では、意識・精神・心の関与する分野には、20世紀の科学や技術で未だ解明されていない現象が存在する、という認識から、その未知なる現象を科学的に解明するために、さまざまな研究を行っていますが、その研究のなかから、「気」が確かに存在し、気が人に何らかの影響を与えることが、明らかになっています。
私たちの命は孤独な存在ではありません。人間として集団をなしていますし、自然の環境の中で、更には地球という宇宙の中でも、非常に特殊な環境に生かされています。私たちはそれぞれが顕在意識でどのような考えを持とうと、無意識のうちに、たとえば気のようなもので、お互いの間あるいは自然環境と交流をしています。「気」のような微弱なエネルギーを、現在の科学ではわからなくても、潜在意識で人体が感じ取っているということは、人体そのものが精巧なセンサー(人体センサー)だということです。
この「人体センサー」と先に述べた「自然治癒力」という二つの機能の間には深い関係があります。自然治癒力は体の内部の調整機能ですが、なぜ調整が必要かといえば、人体が生命として機能を維持するのに、常に外部環境の変化に迅速かつ敏感に対応せねばならないからです。生命体にとって、外部環境の変化は起きてからでは致命傷になることがあり、いかにして起きる前にその兆候を察し生命を守ることができるかが、生命保存のために重要です。生命体としては、外部環境の変動をその兆候レベルの情報から迅速かつ敏感に感受する能力「人体センサー」と、その変動に自らを適応させるための内部の調整機能である「自然治癒力」とが、緊密に連携し相互に影響し合い、高め合っているのです。
私は、このように外部環境と交流する人体センサーと人体内部の機能を調整する自然治癒力という潜在的な能力を、「波動脳力」と呼びます。この脳力は脳の中では間脳を主にした神経系の働きであり、これに自律神経系や内分泌系の自律的な働きが連携しています。
●波動脳力の向上
このような「波動脳力」を高めるには、どうしたら良いのでしょうか。
まずは生命体として自然に備わっている「自然治癒力」や「人体センサー」という働きに気づき、その能力が発揮出来るようにすることです。健全な身体に健全な精神が宿るといわれているように、心と身体は密接な関係を持っています。健全な心身のためには、まず生命体自体の生命力を維持し、発展させる「自然治癒力」が十分に発揮されることが重要です。私たちの身体には、素晴らしい力が備わっています。出来る限り、薬や医師に頼らないで済むように「自然治癒力」を活性化させましょう。それには心や意識への対応がポイントとなり、特に、自分の生命に対する信頼を持つことが重要です。
つぎに「人体センサー」としての機能を高めるのは、外界、または環境との交流の感受性能を高めることが大切です。顕在意識では意識して情報を集めますが、潜在意識は顕在意識が働いていなくても、無限にある情報の中から自分が必要とするあるいは関心のある情報を感受しています。どのような情報を感受したいのか、自分が必要とする情報がキャッチできるようなアンテナをたてねばなりません。情報が氾濫し価値観が多様化してきた今日においては、顕在意識さえも多様な情報や価値観に振り回されますので、これまで以上に、潜在意識まで含めた自らの精神的な姿勢あるいは価値観を明確にし、自覚する必要があります。その姿勢こそがアンテナの方向を定めるのです。この精神的姿勢を確立することは、自分がどのような生き方をしたいのか、その生きザマを定めることでもあるのです。
そして、自分の人生目標や生きザマを定めたら、その実現を目指し行動する「決心」と、行動の結果に対する自己責任の「覚悟」を決めることです。目標や希望があっても、決心・覚悟がないと、具体的な行動にならなかったり、ちょっとした失敗や挫折で行き詰ってしまいます。目標達成に向かって具体的な行動を選択し、好ましい行動パターンを意識的にくり返すことによって意識しなくても反射的に反応するように「習慣化」することです。たとえば、食べ物の好き嫌いがあったとします。潜在意識からすれば自分の身体に必要なものを要求するのが当然ですが、好きな物ばかり食べていると、片寄りが生じ、悪い習慣ができ、真の要求が分からなくなってしまいます。最初は嫌でも食べ続けることで、自分の体質改善に役立ち、真に身体が必要としている物ならば、かえって好きになるというようなことです。
このようにして、自分の身体と心が統一され、顕在意識と潜在意識の方向が一致するようになり、具体的な成果が蓄積され、能力も高まっていくのです。
このように「波動脳力」を活性化し、高めれば、自らの健康を増進し、生活がより豊かになります。そのような人の輪が広がれば、日本社会の構造改革も可能になります。更に、若い人は将来に大きな可能性を秘めていますから、今から自分の持っている「波動脳力」に目覚め、これを活性化し、自分の人生目標を設定し、その実現に頑張って欲しいものです。そして、このような時代に生を受けたことに感謝して宇宙の摂理を精一杯受けとめ、その生をまっとう出来たら最高ではないでしょうか。
私どもの波動測定器や波動転写器は、皆さまにその機能や活用方法をご理解いただければ、「波動脳力」を活性化するのにお役に立つことを確信しています。
以上
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